C大阪vs神戸:足踏みに主軸の負傷と苦しいC大阪。小菊監督のかじ取りに注目

プレビュー 2024/05/10 08:59

明治安田J1第13節。ヨドコウ桜スタジアムでは、勝点3差で迎える“関西ダービー”、5位・C大阪と2位・神戸の上位対決が行われる。


勝点こそ接近している両チームだが、ゴールデンウィークの成績やチームの内情は対照的だ。ホームのC大阪は、第10節の横浜FM戦から2分1敗。前節のG大阪との“大阪ダービー”でも苦杯をなめ、直近は4試合未勝利と足踏みが続いている。また、横浜FM戦でカピシャーバが負傷離脱すると、前節は毎熊 晟矢と登里 享平も負傷交代。毎熊と登里はここまでチームのビルドアップの根幹を支えてきただけに、長期離脱となれば、C大阪にとっては痛い。


対する神戸は、第10節の京都戦こそ0-1で敗れたが、直近は連勝中。負傷者も続々と戻り、前節・新潟戦は前々節・名古屋戦から先発9人を入れ替えて戦うターンオーバーを採用しながら3-2で勝利。吉田 孝行監督の采配がズバリ的中し、結果と底上げの両方を手にする最高の形となった。新潟戦では大迫 勇也、武藤 嘉紀、山口 蛍、酒井 高徳といった主力選手たちは途中出場。出場時間を制限したことで、今節に向けても良い状態で臨めるだろう。


そうしたチームのバイオリズムは対照的であり、下降気味のC大阪としては今季の中でも正念場を迎えている。開幕8戦負けなしの間は、決して内容が良いとはいえない試合もありながら、勝点3を得た試合もあった。一方で、4試合勝ちなしの間は、内容的には相手を上回る時間も多く作りながら、勝点3から遠ざかっている。その理由としては、第9節・名古屋戦、前々節・札幌戦、そして前節がそうであったように、攻勢に出た時間帯で先制できず、ワンチャンスを決められて先に失点することで、自分たちで試合を難しくしている点にある。この4試合は失点の仕方も悪い。つなぎのミスやセットプレー、ロングボール絡みなど、押し込まれて、というより、局面における競り負けや集中を欠く形でネットを揺らされている。今節はその流れを断ち切りたい。


攻撃では、神戸のハイプレスをいかに回避してゴールに迫るか。毎熊と登里を負傷で欠くことが濃厚な中、これまで積み重ねてきたビルドアップをどう踏襲し、または変化を加えていくか。小菊 昭雄監督の采配に注目したい。守備では、前線の大迫や武藤に当ててくるロングボールをしっかりはね返すこと、セカンドボールのバトルも含め、球際での争いで負けないことがポイントになる。昨季の王者相手に「チャレンジャーの気持ちで挑む」(為田 大貴)シーズン序盤の大一番。メンタル的にひるまずぶつかることも、勝点3をつかむためには必要になる。


神戸としては、今季初の3連勝を果たし、昨季の定位置である首位浮上を目指す今節。前節の勝利でチームの競争力もグッと高まり、選手層の厚みも増した中、どのようなメンバー構成で臨むか。こちらも指揮官の采配に注目したい。勝点3を求めて火花を散らす、バチバチの“関西ダービー”。勝負の行方から目が離せない。

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