柏のアキレス腱。歯止めをかけたいセットプレーからの失点(柏vs湘南 J1)

Jリーグデータ 2024/05/13 08:29

直近4戦未勝利の柏が、直近2戦負けなしの湘南をホームに迎える。


井原 正巳監督体制2年目の柏は、昨季後半戦から続けている[4-4-2]の布陣をベースとした、組織的な守備を重んじるチーム。開幕3戦のうち2試合で完封勝利を収めるなど、ソリッドな守備を武器に勝点を少しずつ積み上げてきた。しかし、直近3試合で7失点を喫するなど、その持ち味に懸念点もある。今節まで中3日と準備期間は短いが、自分たちの良かった状態を取り戻すべく修正を図りたい。


前節・FC東京戦(3△3)の失点場面にフォーカスすると、3失点ともセットプレー絡み。もっとも、柏がセットプレーに弱いのは前節に限らず、今季を通しての課題。3月末の囲み取材で井原監督は「セットプレーは何が原因か(を明らかにするのが)一番難しいところではあるが、選手の意識やスキを与えない部分など、ちょっとしたところをどこまで突き詰めてやれるかが関わっていると思う。ファウルがそこで必要だったのかとか、相手にチャンスを与えないところも大事だと思うし、セットプレーでの守備の役割をいかに徹底していくかになってくる」と話していたが、現状は失点に歯止めをかけることができていない。チームとして修正することはもちろん、一人ひとりが高い集中力を持ってピンチをしのぐ必要がある。


一方の攻撃面では、前節今季初の複数得点を挙げた。相手が数的不利になって1-3で迎えた後半、犬飼 智也と島村 拓弥が立て続けに得点を記録したのはポジティブだったが、勝ち越し点を奪うことはできず。ストライカーの細谷 真大と木下 康介にもチャンスが訪れたが、決め切れなかった。前半から良い攻撃の形は何回か見られていただけに、2試合連続の複数得点に期待したい。


対する山口 智監督体制4年目の湘南は、昨季以前の基本形だった3バックに加え、今季は4バックを併用。その時々に応じて戦い方を変える柔軟性を発揮しようと試みたが、明治安田J1第3節・福岡戦(1△1)から9試合未勝利が続くなど、苦しい序盤戦を過ごした。13試合を終えて24失点と、失点数の多さも懸念点だ。


ただ、前節・町田戦(0△0)では今季初のクリーンシートを達成。前半は切り替えや球際で相手を上回って主導権を握り、失っても即時奪回でボールを回収する好サイクルを作ることができた。大野 和成は「今まではボールに行くところ、アタックしにいく距離感が離れていたので淡々と失点をしてしまっていた。けれど、(現在は)寄せられるところで寄せられているし、粘り強さが出てきたと思う」と守備面での手ごたえを語る。前節の良点を継続できるかが、2試合ぶりの勝利を飾る上でポイントになる。


この対戦カードの直近5試合を振り返ると、柏が3勝1分1敗と勝ち越している。今節で勝利を挙げるのは柏か、それとも湘南か。下位脱出に向けてともに負けられない一戦は、5月15日(水)、19:00キックオフだ。

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