藤枝と山口の通算対戦成績は、藤枝の２勝１分３敗。前回対戦も非常にきっ抗した内容で、後半アディショナルタイムまで１－１という大接戦だったが、90＋３分に山口がホームの意地を見せて勝ち越し点を奪い、２－１で勝利した。藤枝としては中断明け最初のホームゲームでそのリベンジを果たすこと、Ｊ１昇格プレーオフ圏より上位のチームに今季初めて勝つことをなんとしても成し遂げたい一戦だ。

藤枝は前節、甲府と対戦し、「今季で最低のゲーム」と須藤 大輔監督が嘆くほど自分たちらしさが出せずに０－３で完敗。今節に向けて立て直しが急務であり、特にピーター ウタカやアダイウトンのスピードやパワーを怖れて持ち前のハイラインを保てなかったことへの修正に力を入れている。

対する山口は中断明けのここ２試合で大分と栃木に勝利を収めて、４位に再浮上。昇格のために連勝を伸ばしたい状況だ。ただ、後半戦は自分たちでパスをつないで主導権を握っていく面を強化している中で、前節・栃木戦ではミスから失点。そこを修正点に挙げている。

そんな両者のスタイルは異なるが、チーム全体でハードワークして自分たちのサッカーを表現するという点は共通する。そのため、ラインの上下動や攻守の切り替えなどの「スピード感というのは山口は相当速いので、そこでも負けてはいけない」と須藤監督は言う。真夏のゲームでどちらが走り勝つかという面も含めて、自分たちらしいサッカーのぶつけ合いが楽しみな一戦となるだろう。