福岡vs神戸:目標へ到達するために。福岡の踏ん張りどころ

プレビュー 2024/08/31 07:54

今節を含めて残り10試合となった両チームが、それぞれの目標達成に必要な勝点獲得へ強い意欲を見せる白熱戦となりそうだ。


『6位以上』を今季の目標とする福岡は、現在7位。6位・横浜FMとの勝点差は『3』だが、13位・浦和との差もまた3ポイントだ。長谷部 茂利監督が「いまは目標達成に向けてチャレンジできる状況にある。この状況を最後まで継続できるのか、それとも早々に離脱してしまうのか。最後まで食らいついていくことができれば『今季は良いシーズンだった』と言うことができる」と話すとおり、ここからの戦いは一戦必勝の緊張と覚悟が必要となる。一方、連覇を狙う神戸は前節・鳥栖戦での勝利によって5位から3位へ浮上。首位・町田との勝点差は『5』で、優勝争いに食らいついていくために毎試合で勝点を手にし続けたいところ。


チーム状況は神戸に分がありそうだ。ここ3戦は2勝1分で、前節は2-0で明治安田J1第18節・川崎F戦以来の無失点勝利を収めた。負傷離脱していた選手が順次復帰を果たしているのも好材料で、前節では山口 蛍が終盤での途中出場ながら5試合ぶりにピッチに立った。また、前々節・G大阪戦で7試合ぶりの出場を果たした宮代 大聖は、その試合で途中出場から今季8ゴール目を挙げると、前節もゴールを奪う活躍を披露。1-0で勝った第14節・福岡戦で決勝ゴールを挙げている宮代の好調は今節に臨むにあたっての良いイメージになるだろう。8月13日にロワイヤル シャルルロワS.C.(ベルギー)より完全移籍での加入が発表され、約8年半ぶりの復帰となった森岡 亮太のメンバー入りの可能性も含めて、いまの神戸は前向きな材料がそろっている。


一方、福岡は現在7戦未勝利と苦しい戦績であることに加え、神戸が古巣となる宮 大樹が累積警告による出場停止。さらに7月下旬に町田から期限付き移籍で加入し、前節・G大阪戦の先発で福岡デビューを果たした池田 樹雷人が、序盤で左ひざを負傷(全治8カ月)。3バックが基本となるチームにおいて、CBの駒不足という事態に陥っている。第22節・京都戦での先発出場を最後にメンバー外となっていたドウグラス グローリが今週から全体練習に合流し、フルメニューを消化しているが、先発が可能かどうかは微妙な状況にある。ただ、長谷部監督は「なかなか勝てない状況になると『出たくない』と言う選手が出てくることがあるが、福岡は別。みんなが出たいと思って良い準備をする。だから強いチームとも戦える」と、苦しい状況下で発揮される一体感というチームの武器に期待を寄せている。


今節は福岡でチームトップとなる3アシストを記録している小田 逸稀の「ボールを持たれて苦しい時間が続くと思う」との言葉どおりの展開になると予想できる。「警戒すべきはやはり大迫(勇也)選手、宮代選手、武藤(嘉紀)選手」と長谷部監督が能力を認める前線の“個”を十分に生かした神戸の攻撃に対して、福岡が粘り強い守備でしのぐという構図の中で、それぞれがどうやって勝機を見いだしていくのかに注目したい。

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