19位・鹿児島がホームの白波スタジアムで８位・いわきを迎え撃つ。過去の対戦成績はいわきの２勝１分。前回対戦も３－１でいわきが勝利している。鹿児島としてはいまだ勝利を得ていない相手だが、残り９試合で降格圏から脱してＪ２残留を果たすために、是が非でも勝点３を取りたい。対するいわきは前節、仙台との東北勢対決に敗れ、Ｊ１昇格プレーオフ圏内である６位との勝点差が『４』に開いた。プレーオフ進出争いに踏みとどまるためにも、こちらも勝星を得たい状況だ。

鹿児島は中断期間が明けてから５連敗、中断前も含めれば１分７敗と、約２カ月勝星から遠ざかっている。まず打破したいのが、４試合続いている無得点だ。そのうち直近３試合はすべて０－１での敗戦と、得点機を決め切れずにワンチャンスをモノにされるという、惜敗が続いている。内容的には少しずつ上向いているだけに、きっかけとなるゴールをできれば相手より先に挙げて、自信と勢いをつけたい。いわきはハードワークをベースにした球際の強さに定評がある。「ここで負けているようなら、いわきのペースになってしまう」と昨季までいわきに所属していた有田 稜は警戒する。球際の勝負を制し、プレスをはがして前線にボールを供給し、数多くのシュートを放つ展開に持ち込みたい。Ｊ２得点ランキングトップに立つ谷村 海那ら強力なFW陣をどう抑えるかもカギになる。ホーム戦が３試合ある９月は「われわれの運命を握っている」と浅野 哲也監督。不退転の決意でその初戦・いわき戦に挑む。

２連敗中のいわきとしては、その直前で４連勝していた当時の勢いを取り戻したい。直近２試合で計６失点と、持ち味の堅守の立て直しが急務だ。仙台戦では３バックと４バックを併用したが、「攻守でシステムが変わって、トランジションのところで可変できなくて、ポジションにつく前に何回もやられた」と山口 大輝。戦い方を整理して仕切り直したい。