【予想スタメン】日本代表、敵地でバーレーン戦。豪州撃破の難敵から“勝ち点3”と“10月”を見据えた戦いを

日本代表情報 2024/09/10 08:27

“森保ジャパン”は最終予選の連勝スタートをかけて、アウェーでバーレーンと対戦する。中国との初戦はホームで7-0と大勝。敵将が前回の最終予選でオマーンを率いて、初戦で日本に勝利しているイバンコビッチ監督ということもあり、2大会連続で負けている初戦は”鬼門”とも言われたが、理想的な流れで中国を圧倒する結果となった。

japan_preview_03

日本代表は6月シリーズから本格的に導入した3バックを続けて採用。左右ウイングバックに三笘薫と堂安律、2シャドーに南野拓実と久保建英を並べる攻撃的な布陣で中国から圧倒的に主導権を奪った。そこから早い時間帯に、久保のCKから遠藤航がヘッドで決めて先制すると、堂安のクロスにファーから飛び込んだ三笘が見事に合わせて追加点。高い位置からインサイドとアウトサイドを入れ替わり立ち替わり突く日本に対し、中国は後半スタートから4-4-2を5-3-2に変更して、最終ラインのスペースを埋めにきた。


しかし、その変化を逆利用するように、3バックの左から高い位置を取る町田浩樹を起点に南野が、3点目は三笘、4点目はFWの上田綺世との見事なコンビネーションを見せて、立て続けに2得点を奪い、早くも4-0に。その後も日本は攻勢を止めることなく、交代出場の伊東純也、前田大然が立て続けに得点を奪い、最後は厚みのある二次攻撃から久保の鮮やかなゴールで締め括った。特にアジアカップ以来の復帰となった伊東の1得点2アシストは価値あるものだが、事前に練習で仕込んでいたというセットプレーから幸先よく得点できたことが、流れを引き寄せたことは間違いない。

豪州撃破のバーレーン。日本にとってもやりやすい相手ではない


連勝が期待されるバーレーン戦だが、初戦でいきなり大勝した後だけに、当然ながら気の緩みのようなものを不安視する声はあるし、経験豊富な長友佑都も「めちゃくちゃ逆に危機感持つというか、結局僕らも大勝した後って結構気が緩みやすい。そこはすごく引き締めなきゃいけないと分かっていても人間なので。やっぱり油断が出てくるというか。そういったのはものすごく僕自身は経験してきてるから。逆に危ないなっていうのを正直感じる」と危機感を募らせる。


そうした状況にあっても久保は「気を引き締める材料は揃っているので。相手は勝ち点3をとっていますし。それ以上に気を引き締める材料は必要ないかな」と語る。相手のバーレーンがオーストラリアに勝利して、高いモチベーションで日本に挑んでくるのが分かっているのは逆に、良い意味で中国戦の大勝をいったん、忘れて切り替える材料になりうるものだ。森保監督も「バーレーンはもともと力があるチームだと思っていますし、アジアアップで勝たせていただきましたが、また新たな監督の中で、戦術的にも攻撃も守備も強固な規律を持って戦えるところを観てきました」と主張する。

バーレーンは守備で4-4-2、攻撃に転じると前線が縦関係になって4-2-3-1のようになるが、基本的には粘り強い守備からロングボールを活用する。オーストラリア戦は結果的にオウンゴールの1点を守り切る形だったが、ターゲットマンに当てるというより、スペースに蹴って走り込むやり方はハイラインをベースにした日本にとっても、やりやすい相手ではないだろう。しかも、会場となるのは彼らの聖地だ。日本は過酷な暑さと湿度、完全アウェーの雰囲気、不規則なピッチなどに適応しながら、ゲームコントロールしていく必要がある。


夏前まで中東のカタールリーグでプレーしていた谷口彰悟は暑さに関して「バーレーンの選手も多分、絶対きついと思うんですよ」と前置きしながら「試合のやり方は多分慣れていると思う。そこはやっぱり、どれぐらいのパワーでやるとか、その辺の体力の90分間のスタミナの使い方。その辺は経験が生きると思うので、バーレーンの選手の有利なところになる」と認める。しかし、だからこそ相手に走り負けない、デュエルで勝ち切るなどベースの部分で相手を上回りながら、前から行くところ、行かないで耐えるところなど、選手間で意識を合わせていくことが大事になると強調する。


このシリーズの準備期間を考えても、3バックを継続することが想定されるバーレーン戦。森保監督の選手起用に関しては中国戦から大幅なスタメンの入れ替えはないというのが筆者の予想だ。ただし、まず勝ち点3という結果にフォーカスしながら、最終予選の大きな関門となるアウェーのサウジアラビア戦、続くホームのオーストラリア戦に向けて、チームのオプションを増やしていくことも同時に必要となる。何よりコンディション面を見極めながら、何人かの変更はありそうだ。特にウイングバックと2シャドーは特長の異なるタレントが揃っており、左右の組み合わせでもオーガナイズが変わってくる。


ウイングバックであれば中国戦は途中出場だった伊東や前田、出番の無かった菅原由勢や中村敬斗の誰がスタメンでチャンスを得るのか。2シャドーでは中国戦でフル出場だった久保と南野のセットをそのまま使うのか。浅野拓磨や鎌田大地、パリ五輪世代のFW細谷真大が入るのか。また「その二つ(右のウイングバックとシャドー)は自分はできると思ってます」と語る堂安はもちろん「中でもプレーできると思っているので。南野選手のように出した後に入っていったり、FWサポートする動きというのは必要かなと思います」とイメージを語っていた三笘の2シャドーでの起用はあるのかなど、今後に向けても興味深いポイントは多い。


もちろん試合の流れによっては4バックや守り切るための5バックと言ったシステムチェンジが行われるかもしれない。「もう絞れない選手層の厚さになっていますし、この前のベンチを見ても、凄まじいぐらいの能力を持った選手はいるので」と堂安。アウェーの地で勝ち点3を奪うという目標に向き合いながら、森保監督がどういったスタメンをチョイスし、どんな選手交代があるのか。もちろん彼らのパフォーマンスにも注目していきたい。


  • 日本

  • FIFAワールドカップ・アジア予選

All comments

  • Hot
  • Time

No comments yet

HolaSports

Try leaving your comments

  • reply

  • Like

  • Share